21. V-src kinase shifts the cadherin-based cell adhesion from the strong to the weak state and b-catenin is not required for the shift.
Takeda, H., Nagafuchi, A., Yonemura, S., Tsukita, Sa., Behrens, J., Birchmeier, W., Tsukita, Sh.
J. Cell Biol. 131:1839-1847. (1995)
(当時大学院生の竹田さんの研究。私は何もしていない気もするが。チロシンリン酸化関係だし。)
20. Cellular actin-binding ezrin-radixin-moesin (ERM) family proteins are incorporated into the rabies virion and closely associated with viral envelope proteins in the cell.
Sagara, J. Tsukita, Sa., Yonemura, S., Tsukita, Sh., Kawai, A.
(実際には、この論文中に私のデータはないかと思いますが、論文の形になるまで、狂犬病ウィルスの出芽などを電顕で見たりして協力していた研究室との共著の論文。)
19. Cell-to-cell adherens junction formation and actin filament organization: Similarities and differences between non-polarized fibroblasts and polarized epithelial cells.
Yonemura, S., Itoh, M., Nagafuchi, A., Tsukita, Sh.
J. Cell Sci. 108:127-142. (1995)
(月田研に来て、習わぬ経を読み、細胞間接着もおもしろいと考え、その形成過程を光顕と電顕とを使って解析したもの。AJ形成に関する基本的な考え方がこの研究から出てきたように思います。知らない外国の研究者から「この論文は自分たちのバイブルだ」と言われ、喜んだことがあります。)
18. Direct association of occludin with ZO-1 and its possible involvement in the localization of occludin at tight junctions.
Furuse,M., Itoh, M., Hirase, T., Nagafuchi, A., Yonemura, S., Tsukita, Sa., and Tsukita, Sh.
J. Cell Biol. 127:1617-1626. (1994)
(TJの膜タンパクoccludinとTJの裏打ちをするZO-1とが結合するという、TJ形成の理解を一段と深める論文)
17. Perturbation of cell adhesion and microvilli formation by antisense oligonucleotides to ERM family members.
Takeuchi, K., Sato, N., Kasahara, H., Funayama, N., Nagafuchi, A., Yonemura, S., Tsukita, Sa., Tsukita, Sh.
J. Cell Biol. 125:1371-1384. (1994)
(当時大学院生の武内さんの研究。まだsiRNAは開発されておらず、アンチセンスオリゴヌクレオチドでノックダウンをしています。ERMすべてをノックダウンすると細胞表面の微絨毛がなくなるというような結果になっています。
16. Assignment of the human moesin gene (MSN) to chromosome region Xq11.2→q12.
Kishino, T., Ariga, T., Soejima, H., Tamura, T., Ohta, T., Jinno, Y., Yonemura, S., Sato, N., Tsukita, Sa., Tsukita, Sh., Sakiyama, Y., Niikawa, N.
Cytogenet Cell Genet. 66:167-169.(1994)
(マウスモエシン遺伝子に関係してヒトでのモエシン遺伝子の染色体上での位置決めの論文。マウスモエシン遺伝子に関わった人ということで、主として関わったグループが私の名前も入れてくれています。)
15. Submembranous junctional plaque proteins include potential tumor suppressor molecules.
Tsukita, Sh., Itoh, M., Nagafuchi, A., Yonemura, S., Tsukita, Sa.
J. Cell Biol. 123:1049-1053.(1993)
(総説)
14. Occludin: A novel integral membrane protein localizing at tight junctions.
Furuse, M., Hirase, T., Itoh, M., Nagafuchi, A., Yonemura, S., Tsukita, Sa., Tsukita, Sh.
J. Cell Biol. 123:1777-1788. (1993)
(月田研が直接TJを扱うようになった歴史的な論文。TJに局在する膜タンパクを初めて同定してoccludinと名付けています。当時大学院生の古瀬さん、平瀬さんの渾身の論文。私も電顕レベルの局在の解析で加わっています。)
13. The 220-kD protein colocalizing with cadherins in non-epithelial cells is identical to ZO-1, a tight junction-associtated protein in epithelial cells: cDNA cloning and immunoelectron microscopy.
Itoh, M., Nagafuchi, A., Yonemura, S., Kitani-Yasuda, T., Tsukita, Sa., Tsukita, Sh.
J. Cell Biol. 121:491-502. (1993)
(伊藤さんの二つ目の論文。いよいよクローニングにより220-kDタンパクがZO-1であることが判明しました。こちらも電顕関係の技術で貢献しています。)
12. Concentration of an integral membrane protein, CD43 (leukosialin, sialophorin), in the cleavage furrow through the interaction of its cytoplasmic domain with actin-based cytoskeletons.
Yonemura, S., Nagafuchi, A., Sato, N., Tsukita, Sh.
J. Cell Biol. 120:437-449. (1993)
(月田研のスタッフとなり、最初の筆頭著者の論文。細胞質分裂の研究を続けていましたが、白血球のキャッピング(細胞膜のタンパクが抗体をかけること等により凝集すること)に関わる膜タンパクが分裂溝にも濃縮するという論文を見つけたことから、その膜タンパクCD43はERMタンパクと結合することで細胞質のアクチン繊維と細胞膜との連結を担っている可能性を考えて研究した論文です。この論文ではCD43の細胞質領域にその局在を決める部分があるということを示しています。)
11. Molecular linkage between cadherins and actin filaments in cell-to-cell adherens junctions. Curr. Opin.
Tsukita, Sh., Tsukita, Sa., Nagafuchi, A., Yonemura, S.
(これは、実際には月田さんがほぼ一人で書き、私は意見を述べたかどうかという程度のもの。総説です。)
10. The localization of myosin I and myosin II in Acanthamoeba by fluorescence microscopy.
Yonemura, S., Pollard, T.D.
J. Cell Sci. 102:629-642. (1992)
(アメリカ、ボルチモアのジョンズホプキンス大学のThomas D. Pollardの元で一年間ポスドクをしていた時の研究の成果です。実際には原生動物、アカンサメーバのミオシンIIの重合調節因子に関する生化学がメインだったのですが、それは1年間では最後までやりきれず、片手間にやっていた蛍光染色の仕事を論文にしました。Pollard研ではミオシンIやIIへの多くのモノクロナル抗体が既に取られていたのですが、生化学が専門の研究室であるため、細胞染色のような私から見れば、簡単で基本的なことがほとんど行われていなかったので、意外と簡単に論文となりました。)
9. A geme family consisting of ezrin, radixin and moesin. Its specific localization at actin filament/plasma membrane association sites.
Sato, N., Funayama, N., Nagafuchi, N., Yonemura, S., Tsukita, Sa., Tsukita, Sh.
J. Cell Sci. 103:131-143. (1992)
(月田研に分子生物学が永渕さんにより導入され、佐藤さんもマウスにおけるモエシン(ラディキシンに近いタンパク)をクローニングし、ezrin/radixin/moesinからなるERM familyと呼ぶべき遺伝子ファミリーがあると提唱しました。)
8. A 220-kD undercoat-constitutive protein: its specific localization at cadherin-based cell-cell adhesion sites.
Itoh, M., Yonemura, S., Nagafuchi, A., Tsukita, Sa., Tsukita, Sh.
J. Cell Biol. 115:1449-1462. (1991)
(当時大学院生の伊藤さんの研究。この220-kDタンパクは実はZO-1であることが後になりわかりました。極性を持った上皮ではZO-1はタイトジャンクション(TJ)のマーカーであることは既にわかっていましたが、このタンパクが繊維芽細胞等のTJを持たない細胞のAJに濃縮することを見いだしていたので、同じ物とはこの段階では想像ができませんでした。すなわちZO-1はTJに特異的に局在するのではないことが初めて明らかになった論文です。私は免疫電顕のデータを出しています。)
7.Mass isolation of cleavage furrows from dividing sea urchin eggs.
Yonemura, S., Mabuchi, I., Tsukita, Sh.
J. Cell Sci. 100:73-84. (1991)
(大学院の博士課程、後半の仕事のまとめ。分裂溝の単離。解析がまだ不十分な段階だったので、JCBなどはだめでした。)
6. Radixin, a barbed end-capping actin-modulating protein, is concentrated at the cleavage furrow during cytokinesis.
Sato, N., Yonemura, S., Obinata, T., Tsukita, Sa., Tsukita, Sh.
J. Cell Biol. 113:321-330. (1991)
(月田研のスタッフになって初めて関与した論文。といっても当時大学院生だった佐藤さんがほとんど一人で行った研究。研究室ですでに見つけられていた、アクチン結合タンパク、ラディキシンが細胞質分裂時の分裂溝に濃縮することを培養細胞で見つけた論文。)
5. Isolation of cleavage furrows from dividing sea urchin eggs.
Yonemura, S., Tsukita, Sh., Mabuchi, I.
Ann.N.Y. Acad. Sci. 528:318-320. (1990)
(業績にはなっているが、学会発表のアブストラクトのようなもの。内容は7に詳しく書かれている。)
4. Structural analysis of the sea urchin egg cortex isolated on a substratum.
Yonemura, S., Tsukita, Sh., Mabuchi, I.
Protoplasma. Suppl. 2:104-115. (1988)
(月田さんに習った電顕技術を使って、細胞質分裂に繋がる表層アクチン細胞骨格の微細構造の変化を追ったもの。)
3. Wave of cortical actin polymerization in the sea urchin egg.
Yonemura, S., Mabuchi, I.
Cell Motil. Cytoskeleton. 7:46-53. (1987)
(2の論文の際に使用した技術を活かして、受精直後の精子侵入点から、アクチン細胞骨格が大規模に再編成される様子を蛍光顕微鏡で捉えたもの。)
2. Actin filament organization in the sand dollar egg cortex.
Yonemura, S., Kinoshita, S.
Dev. Biol. 115:171-183. (1986)
(最初の投稿論文、修士論文を元に原稿を書き、リバイスも一人で行ったもの。ウニ卵の受精後の第一分裂までの表層アクチン細胞骨格を、ガラス上に表層を単離することで、よい解像力で蛍光顕微鏡観察しました。)
1. Biphasic stage sensitivity to UV suppression of gastrulation in sea urchin embryos.
Amemiya, S., Yonemura, S., Kinoshita, S., Shiroya, T.
Cell Differentiation.18:45-49. (1986)
(雨宮さんの指導で行った実験結果がこの論文で使われました。私の修士の仕事の予備でもあったのですが、本来のテーマがまとまったので雨宮さんが論文を書かれました。紫外線を浴びると原腸貫入の成功率が減るが、その後可視光をあてると、正常まで回復すると言う、紫外線照射のDNAへの影響の「光回復」の効果が原腸貫入にも見られるという内容です。)